リオ五輪での日本選手の大活躍は、私達に大きな感動を与えてくれました。現在日本では、国から地方自治体に至る国家戦略として、スポーツの推進が位置付けられています。しかし、東京23区ではスポーツ施設の設置が困難であり、場の確保が大きな課題となっています。そこで、私達は先進的な設備や運営を行っている施設を視察し、スポーツ施設のあり方や運営方法を学んで行きたいと思います。
第1回目の報告は「吹田スタジアム」です。
【視察日程】
7月11日(月曜日) 13:00~15:00
吹田市立吹田スタジアム(吹田市千里万博公園)
【視察内容】
ガンバ大阪伊藤慎次事業部長より、施設の概要と特徴について施設や運営について説明をお聞きした後、スタジアム観客席・ピッチ・ロッカー室・バックヤード等を見学致しました。
【スタジアム概要】
2016年に竣工した、総工費140億円、4万人収容のサッカー専用スタジアム。スタジアムはピッチと観客席が近く、非常に臨場感のある観戦ができ、全席を屋根が覆うなど、観客視点に立った設計となっていました。また、ピッチの芝育成にも配慮されており、日照不足が懸念される箇所の屋根はガラス張りにする、ピッチレベルに自然の風をと取り込む通風口を作るなどの工夫もされています。
【資金調達と運営】
地方自治体に頼るのではなく、ガンバ大阪が主導する形でスタジアムを建設。大きな特徴は、スタジアム建設募金団体が寄付金にて建設し、完成後は吹田市に寄贈する手法です。運営はガンバ大阪が50年と言う長い期間での指定管理となっており、地方自治体の負担なく、素晴らしいスタジアムが完成し、運用されています。
【所見】
115億円もの資金を、ガンバ大阪を愛するサポーターや地域企業の募金により建設された、素晴らしいサッカー専用スタジアムでした。残念ながら、試合を観ることは出来ませんでしたが、これからのスポーツ施設の建設や運営における成功事例と思います。また、ガンバ大阪の主導により、観客や選手本位でのスタジアムが、低コストで建設されたことは、高く評価されています。今後、収益性の推移も見守りながら、次世代のスタジアム運営の先進事例として、注視して行きたいと思っています。J開幕当時からの鹿島ファンですが、ガンバ大阪も応援したくなりました。